「はじめての ジョブ・ディスクリプション一問一答 70」
玄間千映子著
\700 86 p ; サイズ(cm): 21 x 15
* 出版社: 産労総合研究所 (2005/06)
 

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 《本冊子は2005年産労総合研究所刊「賃金実情」への連載最後に別冊として配布されたものを、産労総合研究所のご好意により読者以外の方でも入手いただけるよう、別刷りしたものです。 アルティスタは組織管理の対象を「人」から「ジョブ」へと管理対象の切り替えを提唱しておりますが、ジョブにもとづく組織管理というのには、まだまだ日本の組織は馴れておらないところが殆どのことと思います。
 本冊子は、そういう組織の方々が最初に抱かれるご質問をまとめて、Q&A形式で平易に解説したものです。
(組織の生産性管理のポイントの解説がコアですが、ついでにISOや目標管理制度が上手く機能しない場合の要因にまで展開しておきました。)》

―はしがき―
 生活賃金から成果賃金への切り替わりで揺れる日本。
 その切り替えを支えるものが「ジョブ・ディスクリプション」です。
 成果を求める社会では、雇用関係をつなぐものと位置づけられている文書です。同類のものには日本にも以前から、マニュアルや職務記述書というものが存在しています。そのため、これらとジョブ・ディスクリプションとの違いが判っていただきにくい。加えて近頃では組織の中には目標管理文書、ISO文書というものまで出てきたものだから尚更、混迷を深めています。
 ですが、成果賃金への移行にジョブ・ディスクリプションはやはり欠かすことはできない。もちろん、文書化には日本の風土・文化を活用することが必要で、かつ工夫が必要ですが、今回はまだこの文書に馴染みのない方々に、この文書の性格や組織管理の中での位置づけ、さらにはマニュアル答、他文書との関わりをともかく知っていただくことを主眼におき、日頃のセミナー活動で経営者の方々から戴いたご質問をベースに70項目にまとめました。
 紙幅の関係上、人事管理のコアとなる社員教育や評価、賃金へのリンク、あるいは実際のジョブ・ディスクリプションの構築法などまでは今回は踏み込みきれませんでしたが、ジョブ・ディスクリプションという文書のフレームは把握していただけるものと思います。
 「生き残り」が本格的なテーマとなってきた社会ですが、そういう中で当冊子が活力ある組織管理を進めるヒントとなれば幸いです。  -玄間千映子

 
目 次
1  「ジョブ・ディスクリプション」って初めて聞きました。どういうものですか?
2  何のために必要なのですか?
3  ウチは取りあえず終身雇用をしています。賃金も社会の平均ぐらいは出していますから生活も不自由はないと思うので、成果賃金といってもそれほど気にしなくてもいいのではないですか?
4  効果はわかりましたが、日本に馴染むのでしょうか?
5  一番大きなメリットは何ですか?
6  日本のマネジメントの考え方は間違っていたのでしょうか?
7  記述したもの—っていいますが、マニュアルとどう違うのですか?
8  書かれたことしかやらない、っていうことになりませんか?
9  ウチの会社は、社員との間に組合もなく家族的な雰囲気でこれまでやってきました。仕事を明確にして、契約関係にするというのは判りますが、そういう関係を壊すことになりませんか?
10  でも、大変じゃありませんか?
11  仕事の文書化なんて、できるのですか?
12  何度も作るものなのですか?
13  ジョブ・ディスクリプションを組織が持つと、社内異動はどうなるのですか?
14  仕事力が発揮できると思ったのに、異動させられてはたまらないじゃないですか。
15  仕事に対する創造性が失われるんじゃないですか?
16  メーカーなら、できるかもしれないけれどテレビ局でどうやって作るんですか?
17  ジョブベースの雇用関係だと、すぐに他社からの引き抜きに合いませんか?
18  責任のなすり合いになりませんか?
19  人は仕事を通じて成長するモノだと思いますが、仕事を文書化すると成長する機会を奪うことになりませんか
20  評価の透明性って、どうやったら作れるのですか?
21  社員数が1000人位ですが、こういう場合はいくつ位作ればいいのでしょうか?
22  ジョブ・ディスクリプションを持つとワークシェアリングがやりやすくなることはわかりましたが、仕事を分けると給料も下がるのではありませんか?
23  高い賃金を払っているのですから、もっと効率の良い働きをしてもらいたいのですが。
24  ジョブ・ディスクリプションを作るのに職務分析が大変ですよね?
25  日本がジョブ・ディスクリプションを作ることによる、デメリットって何でしょう?
26  ジョブ・ディスクリプションを作る時のコツは何ですか?
27  現行の人事管理システムとは、どう摺り合わせていったらいいのでしょうか?
28  ジョブ・ディスクリプションを持たせると、「それしかしない」社員になりませんか?
29  目標管理をやっていますが、それとはどう違うのですか?
30  すでに仕事を文書化したものがありますが、これはジョブ・ディスクリプションでしょうか?
31  ジョブ・ディスクリプションが日本で広まっていない理由は、何なのでしょうか?
32  仕事賃金となると、人の中の経験とか知識はどう扱われるのですか?
33  アメリカなどではかえって、ジョブ・ディスクリプションをやめるという動きすらあるようですが?
34  「ジョブ・ディスクリプション」は世界の組織では普通にあるものだと聞きましたが、各国の文化の違いによって書き方も違うのでしょうか?
35  今の給料はどうなるのでしょう?
36  成果賃金に影響する評価はどうなるのですか?
37  ウチの会社は一代の社員だけでなく、その子供や孫まで代々社員として雇用するというように一代限りの終身雇用よりも、もっと強い関係が会社と社員の間にはあります。そういう会社でもジョブ・ディスクリプションは必要ですか?
38  ジョブ・ディスクリプションのサンプルはありませんか?
39  いわゆる「企業」のジョブ・ディスクリプションのサンプルはありませんか?
40  生活が不安定になりませんか?
41  この場合、ジョブって何ですか?
42  会社が仕事を決めるのなら、社員は何をしてくれるのでしょう?
43  ジョブ・ディスクリプションは職務記述書とどう違うのですか?
44  「ジョブ・ディスクリプション」と「役割」とはどう違うのですか?
45  ジョブ・ディスクリプションっていうのは、いわゆる仕事の引継書ですか?
46  日米それぞれの組織管理の強みってなんでしょうか?
47  ISOの文書類とジョブ・ディスクリプションは関係あるのですか?
48  「目標設定」と「チャレンジ設定」はどう違うのですか?
49  ジョブ・ディスクリプションとマニュアルはどういう関係ですか?
50  ジョブ・ディスクリプションの文書と目標管理の文書はどういう関係ですか?
51  CSR(企業の社会的責任)とか、コンプライアンス(法令遵守)などありますが、これらとジョブ・ディスクリプションとはどういう関係ですか?
52  ガバナンス(企業統治)という米国の組織管理の手法がありますが、ジョブ・ディスクリプションは関係があるのですか?
53  ウチは30人程度の町工場です。限られた人数なのでみんな掛け持ちで仕事をしています。そんなですから一人ひとりの文書化なんて、無理ですよ。
54  中小企業向けのジョブ・ディスクリプションのサンプルってありますか?
55  日本人は契約意識で仕事をしていませんが、文書で働きが管理できますか?
56  働きの文書化をするのにやってはいけないことって、ありますか?
57  日本人って曖昧が好きですよね。そこにチームワークが生まれているように思うのですけど、文書化して大丈夫ですか?
58  成果って本当に掴めるものなのでしょうか?
59  やはり「年功・学歴」のほうが日本人には馴染むのではないですか?
60  「評価」って、難しいですよね。
61  エンプロイアビリティという言葉を聞きました。これは、資格とはどうちがうのですか?
62  組織図とジョブ・ディスクリプションとは、どういう関係にあるのですか?
63  企業合併に伴う人事管理の統合はどう考えたらいいのでしょう?
64  会社にとっての成果って、どう考えたらいいのでしょう?
65  今の人にとって、働くインセンティブって何でしょう?
66  「精神的な満足」っていいますが、これって本人の気持ちの問題ですよね? 
67  「選ばせる」仕組みって、どうつくるんですか?
68  働きの効率って、どこから生まれるのでしょうか?
69  ウチでは、正社員よりも派遣社員やパートの方が多くなっています。全体を上手に管理するうまい考え方がありますか?
70  取引先からの「お預かり社員」の場合は、どういうふうになりますか?
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